乗務員室
 いわゆる運転席で運転に関わる機器や車掌業務を行うための機器が搭載されている. 201系は103系等と同様の非貫通形であるため車内の乗務員室ドアは客室から見て右側にある.
乗務員室は一般の人は当然立ち入ることが出来ないため, 仕切り壁にある窓や外から眺めるだけであり鉄道ファンにとっては神聖で憧れの領域である. ここではその乗務員室を趣味誌では掲載しないような角度で紹介していく(予定).
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[乗務員室 index]
■運転台
┣マスコン
┣ブレーキ
┗計器盤
(以下順次追加予定)
■行先指令器・総括指令器
■乗務員間連絡装置・行路票灯
…その他


運転台
 201系の運転台は人間工学を取り入れた設計で非常に優れた操作性を持ち,運転士からの評判も未だ良い.
 試作車ではメーターの重み付け(普段注視する速度計等は大きく,他は小さくする)や 配色に暖色系を取り入れるなど新たな試みも行われたが結局採用には至っていなが 横軸マスコンの採用は以降の車両に大きな影響を与えている.

登場から20年以上にわたり活躍したため多くの改造を実施し,機器の追設等が行われ, 現在の新型車のようなスマートさは無いがそれ故に運転台としての魅力は増大している. その201系運転台の主要機器を中心に解説していく.

マスコン
 在来線用車両として初めて横軸のマスコン(主幹制御器:マスターコントローラ) を採用した.それまでは新幹線0系で採用されていたのみであり非常に斬新なスタイルとなった.
 試作車では初めて在来線で採用するに当たり従来型の縦軸マスコンも比較用として採用されたが, 扱い上ストレスの少ない前後に動かす横軸式が量産車では採用され, 試作車でも量産改造の際横軸式に変更されている.
 このマスコンの形式は『MC60』でノッチは4,「パンタ下スイッチ」を組み込んでいるのが特徴である.

 201系の後継である205系でも横軸式マスコンが採用されているが,ノッチ刻みは5であり形状や形式も異なる.

MC60の内部
横軸のカムやノッチ刻み「切 1 2 3 4」が分かる.
 マスコンとブレーキ弁の間にある箱には左から「前灯」「前灯減光」「乗務員室灯」のスイッチが並ぶ. 「前灯」は前照灯点灯消灯スイッチ,「前灯減光」は前照灯のハイビーム・ロービーム切替スイッチ. そして「乗務員室灯」は乗務員室内の蛍光灯スイッチとなる. 手前中央の窪みには「ATS」確認押しボタンがある.

ブレーキ
 ブレーキの取り扱いミスは事故に直結する恐れがあるため, それまで使用されてきた縦軸のハンドル抜き取り式で形式は『ME49』が採用された. しかし現在のJR東日本所属の201系は保安装置にATS-Pを搭載(追設)しており, 搭載車は『ME49』を改造した『ME48P』が搭載される.
JR東日本では非常位置(165°)がATS-P投入のスイッチを兼ねており, ブレーキハンドル抜取・投入する際に必ず非常位置を通るようハンドル守が 交換されているのが外観上の大きな特徴となる.

前途の通りJR東日本所属のクハはほぼATS-Pを搭載しているため『ME48P』を搭載しているが, 2008(平成20)年10月現在京葉線で活躍する非分割編成ケヨ71の中間に組み込まれる クハ201-23・クハ200-7はATS-P(保安装置)を非搭載のため, オリジナルである『ME49』が搭載される貴重な車両である.
★ハンドル守形状
ATS-P搭載の際に改造し『ME48P』となったブレーキ弁. このブレーキ弁のハンドル守に2タイプの形状が存在する. 抜き取り位置付近(赤矢印部)に凹凸があるのが分かる.

新製時から搭載したオリジナルの『ME49』.ハンドル抜き取り位置が110°のところにある


ATS-P搭載に伴いハンドル抜き取り位置が非常位置になった『ME48P』

計器盤(メーターパネル)
 速度計や電圧計,圧力計を配置したいわゆるメーターパネル. 201系では6連タイプが採用され, 左から「元空気ダメ・ツリアイ空気ダメ 圧力計」「ブレーキシリンダ・直通管 圧力計」「速度計」 「制御空気ダメ・ブレーキ管 圧力計」「架線電圧計」「蓄電池電圧計」の順に配置されている. 201系の最高運転速度は100km/h(許容運転速度は110km/h)であるため目盛は120km/hまでのものが 採用されている.メーターは全てEL式で夜間でも薄緑色に背板が発光する.

計器盤中央には「戸ジメ表示灯」と時計置きがある.「戸ジメ表示灯」は点灯輝度が調整可能で,レンズ外枠を回すことで調整可能となっている.

【メーカーによる差異】
 201系を製造した車輌メーカーは5社あるが,車体外観では大きな相違点はほとんど無い. 車内においても大抵の部分で差異は無く,製造時期による材質の変化などがある程度である.
 しかし運転台計器盤においてはメーカーの差異が出ており興味深い. 6個あるメーターは全て介在板によってパネルに固定されているが, そのパネルと計器盤筐体を結ぶ4本のボルト(ネジ)はメーカーごとに使用する種類が異なると共に, ボルト横ヒサシ部干渉を避ける処置が異なる.

 固定するボルトは大きく2種類で,「六角ボルト」と「プラスネジ」がある. 前者は川重・日車・東急などで使用され,後者は近車・日立・東急となる. 東急は初期製造の車輌でプラスネジを使用していたが,後にスリットに入った六角ボルトへ変更されている模様. 一方他のメーカーに関しては一貫して同一部品を使用しているように見受けられる.
 このパネルは手作業により製造されていたため,若干に寸法が異なっていると思われる. それがボルトとヒサシ部の干渉具合で,同メーカー内でも切り欠きの有無がある. また切り欠きの処理方法にもメーカー独自の方法があるようで,近車は切り欠き前後に緩やかなRを設けいている.

 201系の先頭車は量産車だけで310両存在したが,全てにおいて調査は不可能であるため, 末期に調査できた範囲内となるが,概ねメーカーによる趣旨は統一されていると思われる.

注意:右のイラストは代表的な物で,これ以外の形態も存在する可能性がある.
↑六角ボルトにより固定されていたタイプ
↑プラスネジにより固定されていたタイプ

更新履歴
2008-11-4 ページ新設・運転台(マスコン・ブレーキ・メーターパネル)公開
   




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