展望電車『四季彩』 車両の観察(その1:車体)

■前項で展望電車四季彩の登場までの経緯その他を述べた。
このページでは四季彩を外側から観察したものを新旧比較等をしながら紹介していきます。

この展望電車は通勤形の201系電車をベースとし多摩川を見下ろす方を一枚固定窓ガラスに取替、 それに伴い車内をクロスシート等に一部変更し眺望するに相応しい車両に改造した。

デビュー当時の写真を以下に示す。
クハ201『冬』
モハ201『秋』
モハ200『夏』
クハ200『春』
 上記の写真は営業運転初日に撮影。

この展望電車は青梅以遠から観ることが出来る多摩川と周辺の山々を眺望する事ができるよう 川側のユニットサッシを大型の一枚固定ガラスに交換した。

●参考までに固定ガラス窓寸法を示す
窓枠寸法: 横1970(980)×縦940 角R200
ガラス寸法: 横1870(880)×縦840 角R150
( )内は車両端部窓(3人掛)寸法
注意:
上記寸法は当局が独自実車を調査した寸法で
誤差があるかも知れません。
このガラスは熱線吸収ガラスとしカーテンを撤去、省力化と景観の確保を図っている。

車両は立川方から
クハ201-134モハ201-263モハ200-263クハ200-134
の4両編成、順に冬・秋・夏・春の順に季節をイメージした配色を施してある。

各車輌の塗色は以下の通りである(画像を参照の上ご覧頂きたい)
冬:すみれ色をベースに灰色と紺色の帯

秋:ベージュをベースに茶色と橙色の帯

夏:水色をベースに青色と青緑色の帯

春:アイスグリーンをベースに緑色濃淡の帯

車両毎に塗色が異なり楽しい配色の車両になった。

登場した年の11月からは各車両の季節毎にモチーフをあしらい再登場する。 その際一般公募により決定した愛称「四季彩」のヘッドマークを掲出し営業運転に入った。

各車輌の施された季節のモチーフは 冬が「雪の結晶」、秋が「紅葉」夏が「ひまわり」春が「さくら」 であった。

この季節毎のモチーフは改造時より決まっていたが何らかの事情で後になったと思われる。
参考として大井工場(現:東京車両センター)での夏休み一般公開時撮影した掲示物を以下に示す。
四季彩改造の話題を大きく取り上げると共に6月の改造中の時点で絵柄が決まっていたのが解る。
(ちなみに登場直前の新聞記事等には季節の絵柄無しの車両イラストが掲載されていた。)

画像選択で拡大します。

古里〜鳩ノ巣間で撮影(2001年11月25日)

この時点ではモハ200に「ひまわり」が描かれている。
2004年6月に奥多摩に自生する花の「れんげしょうま」に変更された。 また「れんげしょうま」と平仮名により表記されていたのも大きな特徴である。(下記の形式写真を参照)
また細かいところではこの後に述べる側面行先方向幕の絵柄も同様に変更された。

各車輌に施された季節の絵柄(写真は末期の姿)
川側の側面 山側の側面
 山側の側面は従来と同じユニットサッシのままで変更されていない。またシートはロングシートのままであるがモケットを張り替えている。
▼旧塗装・末期の形式写真▼
クハ201-134 モハ201-263 モハ200-263 クハ200-134
クハ201-134
モハ201-263
モハ200-263
クハ200-134

この季節毎に異なる塗色は平成17年(2005年)5月の運用で終了した。
翌月に車体色を一新し再デビューした。 その際前項で述べたように入場時はデビュー当初の、出場時は白一色のアンデコ塗装になった。 その時撮影できなかったのでお茶を濁すようだが正面のイラストをあげておく。

新四季彩

ニューカラー
車体色は「白色」をベースに「青色」の横に延びたラインで多摩川の流れを表現している。
旧色と大きく異なるのは以下の3点である。

 @編成で塗色を統一化
 A季節の逆転
 B季節モチーフの一部変更

旧色では各車輌を季節のイメージカラーを纏っていたが新色は上記内容に編成で統一。 また理由は不明であるが季節が逆転、立川方(クハ201)が冬から春になり以下同様に変更となった。 車体に描かれたモチーフは旧色ではその物単体であったが新色では青梅線の景勝地も描かれているのが大きな特徴。 描かれている内容を形式写真と共に解説する。

  クハ201-134  春

関東随一の美しい梅を咲かせる吉野梅郷とそこに咲く梅の花
  モハ201-263  夏

青梅線沿線定番のハイキングスポット御嶽山と、夏に咲く涼しげな花れんげしょうま
  モハ200-263  秋

沿線きっての渓谷美で知られる鳩ノ巣渓谷と、渓谷を赤や黄色で華やかに彩る紅葉
  クハ200-134  冬

雪の舞い散る奥多摩湖と、この季節黄色い実を付けるゆず

四季彩細部の観察と比較
四季彩は通勤形電車を改造したため他の車両には無い特徴が点在しています。
そのうちの2つを新旧比較等もして観察していきます。

その1:ヘッドマーク
旧塗装(れんげしょうま) 初期のひまわり 新塗装
四季彩には専用のヘッドマーク(以下:HM)が用意され常時取り付けて運行されている。 絵柄は各季節ごとのモチーフをあしらったものであった。
旧塗装時代に行われた夏の絵柄を“ひまわり”から“れんげしょうま”変更した際に車体と同様に変更している。
HMの取付方法を示す。(画像クリックで拡大します。)

上部は中央手摺にボルトで固定、中央部やや下当たりに支え(ゴム介在スペーサ)がある。 さらに旧塗装時代はワイヤーでステップに通線し更に固定している。
ステップには中央線時代に取り付けられていたHMホルダー及び 電照HMの取付用ボルト穴が開けられていたのを利用している。 (→■参考写真

この写真からも解るようにHMはお椀状の形であることが解る。

その2:側面行先方向幕
側面方向幕自体は青梅・五日市線用と同じ内容であるが、 方向幕窓ガラスの左右に各季節のステッカーを貼り付けてある。
春と冬は浅い色のため白地の幕には目立たなく気づかない人も多かったようである。
夏も“れんげしょうま”になってからは春・冬同様あまり目立たない印象を受けた。

ちなみに左右のステッカーは同じ物である。

以下に季節毎の方向幕の写真を示す。
旧では「桜」、新は「梅」で花が異なる
クハ200-134
クハ201-134
新旧で絵柄の変更は無い
モハ200-263
モハ201-263
紅葉の枚数が異なる
モハ201-263
モハ200-263
旧では「雪の結晶」、新は「ゆず」となる
クハ201-134
クハ200-134

2006-4-13 公開開始

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